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石碑めぐり 241

駅伝の碑 (東京都台東区)

2022年9月2日号 第669号

 駅伝競争は日本で生まれた陸上競技。その発祥は100年以上前の1917年(大正6)、東京~京都間約508kmを23区間に分けて昼夜問わず3日間走り続けた東西対抗レース「東海道駅伝徒歩競走」です。当時、読売新聞社に勤めていた歌人であり国語学者の土岐善麿氏が、東京奠都50年記念奉祝博覧会の協賛イベントとして企画しました。
『駅伝』の命名者は武田千代三郎氏。古代から近世にかけての交通システム「駅伝制」からヒントを得たと言われています。因みに関東チーム23人のアンカーは日本マラソンの父、金栗四三氏。ストックホルム五輪大会マラソン種目に日本人として初参加するも、競技中行方不明になる逸話は有名ですよね。この駅伝大会では金栗がゴールに近づくにつれて見物客が膨れ上がり、上野付近では人垣をかき分けて走る有様でした。日本初の駅伝大会は大成功を納めますが、大幅に予算をオーバーして、企画者の善麿は責任を負い読売新聞社を退社するハメに……。しかしその後も駅伝の人気は衰えません。1920年(大正9)には、今や正月の風物詩、箱根駅伝がスタート!そして現在、国内では年間多くの駅伝大会が開催されています。駅伝発祥の石碑が「東海道駅伝徒歩競走」スタート地点の京都三条大橋とゴール地点の上野不忍池に立てられているとのことで、記者は上野を訪れました。JR上野駅公園口から上野公園内を突き抜けて不忍池ほとりへ、弁天島に向かう参道付近に石碑を発見。大きく特徴がある形なので、遠目でもすぐに見つけられますよ!     (パイン)

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