じゅんさい池緑地
2024年4月19日号 第708号
市川市国府台と国分を分ける谷にある、南北に細長い緑地。池を中心として周遊する散策路があり、東側には斜面林がそのまま残されている自然豊かなところです。かつてはこの池は蓴菜沼と呼ばれ、時によって湿地や沼だったり、水田だったりしました。1935年頃まではここにジュンサイが生えていて、瓶詰にして売られていたという記録があるそうです。現在は池の北側部分に、かつての沼の姿を復活させようと試みられていて、ジュンサイをはじめ、ヒツジグサ、オニバス、コウホネ、ハンゲショウ、カキツバタ、オモダカなどの水生植物が花を咲かせています。中でもイノカシラフラスコモは、東京の井の頭公園、千葉県某所(未公開)とじゅんさい池公園の三か所のみに生息する珍しい水草です。アオサギやカモ、メジロやカワセミなどの野鳥も多くみられ、四季折々の花々が色を添えます。公園周辺にはカフェもいくつかあり、まさに憩いの場。ぜひ足を運んでみてください。(ミイ)
◎住所/市川市中国分4丁目~国府台五丁目
※北総線矢切駅徒歩五分
◎参考文献/
市川市史 自然編 市川市史自然編編集委員会 市川市 いちかわの自然よもやま話 岡崎清孝著
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