白球を追いかけたあの日の日々――。
　古希松戸シニアスターズは、70歳以上のメンバーからなる野球チームです。監督を務める古島博さんは現在86歳。キャッチャーミットを被り、高校時代は神奈川県大会ベスト4、法政大学時代には六大学野球で当時立教大学にいた長嶋茂雄氏とも対戦しています。市川の古希チームでプレーしていましたが、「住まいを持つ松戸に70歳が活躍できる野球チームを！」と、平成27年1月に立ち上げました。
　モットーは「楽しく、健康で、よい友達を作る」こと。アップ、キャッチボール、トスバッティング、ノックと休憩を交えながら活き活きした練習を積み、ミスをしたら「もう一本！」、ナイスプレーには称賛の声をかけあいます。
　ここには佐倉や船橋、流山の選手もいます。学生時代に強豪校・大学で情熱を注いだ選手もいます。遠藤さん（73歳）のように、中部電力から草野球を経験した後、70歳で参加するまでに20年のブランクがあったという選手もいます。好きの熱量や経験に年齢は関係ないのです。　千葉県のリーグ戦において、昨年は古希リーグ戦で準優勝し、今年度は二部から一部に昇格しました。「6年経ってやっと戦えるチームになった」と監督。70を過ぎてもなお、グラウンドで躍動する姿は、おじいちゃんではなくかつての野球少年です。 　（みじゅ）