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石碑めぐり 239

鵜森稲荷神社「平和乃礎」碑(松戸市古ヶ崎)

2022年7月8日号 第665号

 庚申塔に元禄16年(1703年)とあり神社が創建されたのはその頃と思われます。寛永18年(1641年)に江戸川が開削されたと伝えられており、川沿いは江戸川の水量を活かした水運で栄えたうえ、水田地帯として開墾されました。江戸川や水田にエサが豊富にあるうえ森に囲まれていたため数千羽の鵜が住んでおり、鵜森稲荷神社と名付けられました。神社は創建当時、江戸川のほぼ真ん中に位置していましたが、明治41年の江戸川改修工事を経て、昭和33年に現在地に鎮座されています。
「平和乃礎」は先の太平洋戦争に出征され二度とこの地を踏めなかった十二柱の英霊を祀り、終戦から50年を経て平成3年12月建立されました。東京に隣接、住宅地として開発された閑静な街の石碑の前に佇み、平和な時代に育った私にはお国のために青春をささげた人々の生き方は推し量ることもできません。今、世界では信じられない事が起きています。ロシアによるウクライナ―侵攻です。侵攻への言い分はあるのかもしれませんが、他国の人々の生命を脅かすことは決して許されることではありません。連日マスコミやSNSなどから伝わる悲惨な情報に触れ、平和の尊さを痛感すると同時に英霊を悼み「二度と戦争を起こしてはいけない」と後世に伝えている「平和乃礎」の教えをひときわ強く感じました。
(お富さん)

◎所在地/松戸市古ヶ崎190

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