2022年8月19日 第668号
茨城県内の鉄道旅行に最適な『ときわ路パス』をご存知ですか?JR東日本が発売するお得な切符(税込2,180円)で、茨城県内のJR全路線プラス私鉄4社全線が1日乗り放題!さらにJR線特急券やグリーン券、真岡鐡道のSL整理券を追加購入すれば利用可能と、日帰り鉄道旅行が大好きな記者にはありがたい切符です。今回は、久し振りの鉄道旅行に心ウキウキ!真夏日の日曜、茨城へ、朝早くから出掛けてきました!
【注意!「ときわ路パス」の落とし穴】
お得な切符にも注意事項が数点あります。(1)茨城県内JR線の駅でしか買えないので、松戸市内から出発すると取手駅で一度改札を出なければなりません。(2)券売機(指定席券売機)で購入出来ますが、駅によって券売機の開始時間が異なります。JR東日本の公式サイトを調べると取手駅は東口・西口共に初電から購入可能。記者は午前6時半に取手駅東口の券売機で購入しました。(3)利用日が土日祝限定。(4)発売日と利用日にズレがあります。今年、夏季の発売は6月1日~8月28日で、利用可能日が7月16日~8月28日。秋季の販売が9月1日~12月25日で、利用可能日が10月1日~12月25日の土日祝となるので、9月3日(土)に出掛けようと切符を購入してもその日に利用できない落とし穴にご注意ください。記者は令和元年の真岡鐡道SL旅行取材の際、このケースで痛い目にあいました。
【まずは、水戸駅へ!(取手6時42分→水戸8時)】
今回「ときわ路パス」をフル活用して(1)茨城県内で乗車していない区間を乗り潰す(2)酒蔵で美酒を購入する(3)美しい景色を眺めて食事する(4)御朱印を集める、4つのテーマをブレンドした旅行計画を立てましたが、この欲張りが後々裏目に出ます。
まずは取手駅から常磐線に乗り、水戸駅へ。途中、高浜駅周辺から眺める筑波山の景色は、記者のお気に入り♪ぜひみなさんも見てくださいね!各駅停車で約1時間20分、午前8時に全旅客列車が停車する茨城県一のターミナル駅水戸に到着しました。トイレを済ませた記者は水郡線ホームへ移動します。「袋田の滝ハイキング」の取材で乗車したのは何年前でしょう?しかし今回、水郡線で向かう場所は、袋田方面ではなく上菅谷駅から分かれる支線の終着駅常陸太田。水戸駅から常陸太田駅へは約30分の乗車です。
【終着駅、常陸太田(水戸8時18分→常陸太田8時50分)】
水郡線支線の終着駅に初めて降り立ちました。ホームは1面1線とシンプルな構造です。ホーム先でプツリと切れる線路を眺めると終着駅ならではの哀愁を感じ、記者は旅情にどっぷり浸ります。その後は平成23年にリニューアルした駅舎を一度出て、再び列車内へ、その間僅か10分(笑)。常陸太田駅の隣にはかつて日立電鉄線「常北太田」駅がありましたが、平成17年に廃止。平成19年には、常磐線石岡駅から鉾田の街を結んでいた鹿島鉄道線も廃止…。近年、茨城県内の魅力あるローカル線が消えていったのは実に残念です。
【いざ、酒蔵へ!(常陸太田9時15分→上菅谷9時30分/9時40分→常陸鴻巣9時44分)】
上菅谷駅で袋田方面への列車に乗り換えます。そして隣の無人駅「常陸鴻巣」で下車。ホームに降り立つと、これでもかと目立つ酒蔵の案内板を発見!駅前から徒歩5分程で辿り着くのん兵衛にはありがたい酒蔵に初訪問♪古風な外観とは打って変わりお洒落な店内には日本酒だけでなく、ビールや焼酎にウィスキー、梅酒まで販売しています。この日は真夏日だったので、少し歩いただけでも喉がカラカラ。早速クラフトビールで喉を潤します。その後は日本酒の飲み比べと、これぞドライブでは味わえない鉄道旅の醍醐味♪お土産の日本酒をリュックに詰め込み大満足の記者ですがひとつ気づきました。午前中にお酒を飲むと午後が辛くなる……。まあ、そんな失態はいつものことですが(笑)。
【日立駅で絶景ランチのハズが…(水戸12時10分→日立12分39分)】
水戸駅に戻り、常磐線でいわき方面へ向かいます。目指すは日立駅。勝田駅から先、常磐線を利用するのは大学生以来。日立駅は平成23年、著名な地元出身の建築家により生まれ変わりました。そして橋上の駅舎構内から見渡せるガラス越しの風景には溜息が出ますよ!目の前に広がるのは、太平洋の絶景です!でもここに来た目的は、絶景を楽しむだけではありません。一番の目的は、駅舎と接続している展望カフェで海を眺めながらランチを食べること!しかし案の定、激混み…。仕方なく記者は水戸駅に戻り、駅近くにある以前から気になっていた「納豆チャーハン」が食べられるお店に行きました。これが大正解で、チャーハンはもとよりセットの納豆汁とぬか漬けも美味い♪さらにアンコウの唐揚げを注文すれば、一杯飲みたくなって…。その後、どうにか2杯で収まりました(笑)。
【大洗での大失敗(水戸14時51分→大洗15時5分)】
次は大洗鹿島線に乗り、大洗駅へ。水戸駅を出た1両編成のディーゼルカーは結構なスピードで単線区間を走り抜けます。高架からの車窓がなんとも素晴らしく、あっという間に列車は大洗駅に到着しました。商店街や観光地は駅から約3㎞離れた海側にあり、記者が目指すのは大洗磯前神社!海に浮かぶ鳥居を眺めた後、御朱印をゲット!の予定です。貧乏性な記者は、この日も徒歩で移動を試みましたが、時は太陽がギラギラ照りつける午後3時頃、とにかく暑い…。「あれ、こんなに軟弱だった?」と疑う程、その日の記者はバテバテ。もちろん原因は、過度な飲酒です(泣)。1㎞歩いた地点で、これはマズイと身の危険を感じ、どうにか大洗駅へ戻りました。駅構内には売店があり、店員さんに尋ねると「神社まで歩きだと40分以上は掛かるね。バスがあるけど1時間に1本程度だから不便なんだよ」と教えて貰い帰宅時間を考慮して参拝は断念。駅弁とワンカップ酒を購入し、再び水戸駅へ戻りました。
帰りは特急「ときわ」に乗って駅弁とワンカップ酒を堪能。いつしか眠りにつき、目が覚めたのは柏駅到着寸前でした。松戸市内の最寄り駅で改札を通過するには「取手駅からの乗り越しです」と駅員さんにときわ路パスを提示して乗り越し料金を支払えばOKです!
記者の様に欲張った計画とお酒で失敗せず、みなさんは「ときわ路パス」を上手に利用して鉄道の旅を大いに楽しんでください! (パイン)
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