池田辯財天(松戸市根本)
2023年9月22日号 第694号
新京成バス総合医療センター行き市役所入口停車場の塀を隔てた向こう側、すなわち市役所に登る坂の途中の路地を右折すると思わず、こんな所に!と言った感。池田弁財天があります。その数41も連なる小振り木製鳥居、頭をあてないように注意しながら潜り抜けるとそこに弁財天があります。右手に池、裏手には小さな祠、そして左手にとぐろを巻いた白蛇の置物が段になって奉納。弁財天前の休所壁面には池田弁財天霊験記遊女の祈願が詳しく記述されています。要約しますと平潟遊郭の遊女おつるが難病になり苦しみます。気立て良く朋輩(ホウバイ)衆の受けも良く主人にはほくほく儲けさせていたまでは良かったが難病になりえらい事になった。客にうつし休もうものなら主人の顔は閻魔様に早変わり折檻部屋に連れ込まれ生き地獄の責め苦に合わねばならぬのだ。人の噂に聞くならば池田弁財天霊験あらたか、いかなる願いも叶えてくれる。決心したおつるは夜更けお客に知れぬよう遊廊を抜け弁財天に百日間丑の刻参り、涙を流して祈願を続け99日目の事深夜のお堂前に長い舌を出し一匹の大蛇が鎌首をもたげておつるを一呑みせん形相。おつる仰天するも、これは弁天様が私の心を試す為に違いない。有難うございます明夜は満願の事なれば必ず詣いります。その翌日丑満刻詣でると美しい弁財天女が現れ、汝よくぞ百日間成しとげしぞよ。そして難病を治してくださったのです。
家を救うためとはいえ周旋屋に連れられたと・・平潟お女郎の哀歓が伝えられています。(ゴジラ)
◎所在地/松戸市根本351
◎所在地/松戸市根本351
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