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開通100周年!東急世田谷線に乗ろう!【松戸市内から、三軒茶屋駅へ向かうには?】開通100周年!東急世田谷線に乗ろう!

2025年7月18日 第738号

 東京都内に残る路面電車といえば都電荒川線(東京さくらトラム)と、今回紹介する東急世田谷線。約5㎞、10駅の短い路線で、路面電車と言っても都電以上に道路上を走る区間は、ほぼありません。でも乗っていると、都会の中なのにローカルっぽさを感じられる点は荒川線と同じで、なんともよし!記者は、今回の取材で初めて乗車しました。

松戸市内から常磐線各駅停車に乗り、千代田線の大手町駅で半蔵門線に乗り換えます。東急田園都市線直通の中央林間駅行で「三軒茶屋」駅で下車。田園都市線は地下駅ですが、世田谷線は地上駅。乗り換えるには、少々歩きます。改札を出て「世田谷線」の案内板を頼りに地下道を進み、3分程で世田谷線の「三軒茶屋」駅前に到着。駅は「煉瓦造りの高層ビルの中でヨーロッパ風の駅舎にレトロな路面電車が走る駅」の理由で「関東の駅百選」に選定されています。

モダンな造りの世田谷線三軒茶屋駅

 さて、券売機で「世田谷線散策きっぷ」という乗り放題切符を買おうとしたら、それらしきボタンが見つかりません。改札口で駅員さんに聞いてみると「ここで買えますよ」と一安心。乗り放題の切符には可愛らしい招き猫や、沿線で見られるのか季節の花々と世田谷線車両が描かれています。世田谷線の料金は、全区間で大人160円。だから乗り放題切符380円を買った方が絶対お得。交通系ICカードも利用できて「三軒茶屋」「下高井戸」駅は、改札口の端末にタッチ。そのほかの駅では、先頭車両の一番前のドアから乗った際、運転士のそばにある端末にタッチします。下車の際は、タッチ不要です。

 世田谷線は2両編成、走るスピードは非常にゆっくりですが、全区間複線なため運行本数はとても多いんです。記者は三軒茶屋駅を出発してから3分程、2つ目の「若林」駅で下車しました。実は若林駅に着く寸前、路面電車である世田谷線を象徴するスポットがあるんです。それが都内の幹線道路、環七通りと平面交差する「若林踏切」。松戸市民ならお馴染み国道6号線の新金貨物線の踏切と同じ感じですが、こちらは遮断機なし。つまり、ここが道路上を走る区間ということなのでしょう。車両は道路上の信号機に従って進んでいました。

環七通りを平面交差で通過します

 踏切を見た後は、「松陰神社」へ。若林駅の隣に「松陰神社前」という最寄り駅がありますが、1㎞も見たない距離のため、徒歩での移動を選択。スマホの地図アプリを頼りに暗渠っぽい歩道を通って「松陰橋跡」を左折し、一之鳥居に辿り着きました。神社名からお分かりの通り、祭神は吉田松陰。だれもが知る幕末の偉人ですよね。松陰は安政の大獄で処刑された後、南千住の回向院に葬られましたが、教え子の木戸孝允や伊藤博文たちが努力の末に遺骸を引き取りこの地に改葬します。参拝後に御朱印をいただき、「松陰先生御言葉みくじ」を購入したのですが、おみくじには松陰の名言が書かれてあり、100円でこれほど感銘を受けるとは思いませんでした。ちなみに記者は吉でしたが、大吉や凶はどんな名言が書かれているのか、すごく気になりますね。

松陰が眠る松陰神社

 次に松陰神社前駅から世田谷線に乗って「上町」駅で下車。駅前から「城山通り」を北に進むと、その名のとおり本当に城跡があるんです。現在は公園として整備されていますが、かつては世田谷城という平城があったんだとか。案内板を見ると、長年にわたり足利氏一族である奥州吉良氏の居城でしたが、戦国時代には後北条氏の傘下になったため1590年小田原征伐ののち廃城になったそうです。23区内の住宅地にこんな遺構が残っているなんて初めて知りました。

世田谷城阯公園

 城跡近くにあるのが「レッツ豪徳寺」です。原作のレッツは英語だったかな?映画化にもなった漫画のタイトルだけを幼い頃から知っていました。ちなみに読んだことはなく、豪徳寺とは無関係のようですね。と、その豪徳寺、とにかく訪日観光客が多い!猫寺として有名なことがSNSで拡散されたためでしょうか?ちなみに記者が訪れた際、招き猫グッズはたくさん見ましたが、本当の猫を見ることはできませんでした(笑)。でも実は記者のお目当ては猫ではなく、境内にある彦根藩井伊家の墓所。徳川四天王の井伊直政の次男直孝や、安政の大獄の首謀者と言われる直弼の墓があるのです。安政の大獄で散った松陰の墓と近い場所に首謀者の墓があるとは、何とも言い難いですね。

豪徳寺の招き猫

 豪徳寺から世田谷線「宮の坂」駅はすぐ近く。そして駅のそばに鎮座するのが「世田谷八幡宮」。ここも住宅地にあって自然豊かな場所で、小高い丘の上に社殿が建っています。参拝を済ませて御朱印をいただいた後は、再び宮の坂駅へ。すると、下高井戸方面ホームの隣に静態保存されているレトロな車両を発見。説明書きを見ると「江ノ電600形」という車両。なぜここにあるのかというと、元は世田谷線で活躍した車両を江ノ電に譲渡したんですね。1990年まで江ノ電で頑張って走っていたそうです。そんなこともあって宮の坂駅では、世田谷線の現役車両に注目!この日見たのは、黄、青、朱、クリームと緑のツートンカラーの4種類の車両でした。

静態保存されている江ノ電600形

 次に終点の下高井戸駅に向かいます。終着駅に近づくにつれて乗客が減ってきたので、座席に腰掛けると180センチ86キロの記者には、少し窮屈(笑)。ロングシートでは駄目なのかなと思いましたが、振り向かずに車窓の景色を眺められる座席は、やっぱりいい。住宅地の中をゆっくり走る様子は、忙しい都会にいることを忘れさせてくれます。

 下高井戸駅は京王線との乗換駅。降車専用ホームの隣に京王線のホームがありますが、一度改札を出ないと乗り換えができない構造です。記者は、改札を出て再び三軒茶屋方面に向かう車両に乗り込もうとしたのですが、その時、掲示板にて「幸せの招き猫電車」の存在を知りました!その日は残念ながら運休。Webページを見ると運行予定が確認できるので、気になる人はぜひ乗ってみてください。

いつか乗りたい幸せの招き猫電車

 下高井戸駅から2駅目の「山下」駅で下車します。ここは小田急線との乗換駅。でも小田急線の駅名は「豪徳寺」。徒歩で1分も掛からず移動できる距離なのに紛らわしい!京成線「京成関屋」駅と東武線「牛田」駅のような感じですね。豪徳寺駅前には、やはり猫の像がありました(笑)。ここから小田急線に乗れば、代々木上原駅で東京メトロ千代田線の始発に乗れるため、座って松戸方面に帰れからおススメです。
(パイン)

小田急線に乗換可能な「山下」駅

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