松戸山善照寺(松戸市松戸)
2023年2月24日号 第680号
徳川家康が江戸城に入府したのは天正18年(1590)その頃の松戸は人口も少なく松戸村と呼ばれていました。江戸の発展の影響を受け宝暦13年(1763)には松戸宿と呼ばれようになりました。司馬遼太郎の小説/北斗の人「北辰一刀流を開いた剣客千葉周作の物語」に当時の松戸宿の状況が描写されています。「江戸川の東岸に松戸というにぎやかな宿場がある。現在は千葉県松戸市になっており東京の近郊にあたる。いまよりも江戸時代のほうが松戸は栄えたであろう。すくなくとも重要な集落だった」その旧松戸宿の中心的な場所にある松戸山善照寺は創建された地、字向山より慶長16年(1611)移転され現在に至ります。
不動堂は文化6年(1809)に焼失後同8年(1811)に再建。不動尊は眼病にもご利益がありとされています。本堂前には松戸七福神の一つ弥勒菩薩の化身とも言われる布袋尊が祀られています。布袋を担いで喜捨を求めて歩く姿とされていますが、そのふくよかな像容を前にしますと思わずホッコリしてしまいます。境内の片隅に修繕時に取り換られたと思われる鬼瓦が安置されています。鬼瓦は福を呼び、呼び込んだ福を逃がさない。また邪気除けの願いが込められ物事の始まり口を開けた阿形、吽形は終わりを表しているとの事です。
蔵造りの街並が有名な城下町川越、黒漆喰の壁と巨大な鬼瓦も見所の一つです。しかしその鬼瓦も離れた所から眺めるしかありません。ここ善照寺で鬼瓦の大きさを実感ください。 (ゴジラ)
◎所在地/松戸市松戸1857
※所在地/松戸市松戸1857
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