2022年11月4日 第673号
1965年(昭和40年)千葉県松戸市に聖徳学園短期大学を開設以来、聖徳大学・聖徳大学短期大学部は、社会に開かれた大学として、公開講座、産官学連携、地域貢献活動などを通じて、これまで培ってきた教育・研究の成果を広く社会に発信するため、様々な取り組みを行っております。近年では、文部科学省が推進する「地(知)の拠点整備事業」に聖徳大学短期大学部の取り組みが採択され、地域と連携の強化に向けた活動が進められています。
今回は、短期大学部総合文化学科の地域活動についてご紹介いたします。
短期大学部総合文化学科では今年度、主に4つの取り組み「岩瀬自治会との交流」・「子ども食堂の手伝い」・「UR常盤平団地で本を使った交流」・「製菓・フードの名品づくり」を実施しています。
【岩瀬自治会との交流】
大学が松戸市岩瀬にキャンパスがあるというご縁で、約7年前から岩瀬自治会との交流が始まりました。
岩瀬自治会では1年を通じて大小様々なイベントを開催しており、「多世代交流」がとても盛んです。自治会が主催するイベントとしては、岩瀬三大まつり「岩瀬さくら祭り」(3月)・「岩瀬まつり」(9月)・「岩瀬文化祭」(11月)があり、学生も企画・運営にかかわっています。
今年9月24日・25日の2日間にわたって開催された「岩瀬まつり」では、ヨーヨー釣りや射的を担当し、多くの子どもたちと一緒に楽しく遊びました。コロナ禍で3年ぶりの開催となったこともあり、子どもたちがこのような機会に飢えており、お祭りを心待ちにしていたことがよく伝わってきました。一方、学生も「直接地元の方々と交流することができてよかった」、「ありがとうと言われた時、自分が誰かの役に立てたんだと思い、すごく嬉しかった」と言っていました。
学生はイベントを手伝うことで、町づくりや町おこし、防災のノウハウも学ばせていただいています。短大の学生生活はわずか2年間で、地元の方々と継続して交流することは難しいですが、学生が入れ替わっても、毎年交流を続けてゆくことを大切にしています。
【岩瀬文化祭】
今月行われる岩瀬文化祭をご案内しましょう。文化祭は岩瀬自治会に所属する方々が手がけた作品(絵画・手芸・写真等)の数々を披露する場になっています。学科では展示ブースの一部をお借りして、制作した昔話の絵本の展示や参加したイベントの活動報告を行っています。
今年は、会場で子どもを対象とした「しおり作り」や「アイロンビーズ」も実施する予定です。
イベントはどなたでもご参加になれますので、お気軽にいわぽんホール(岩瀬自治会館)にお越しください。
★岩瀬文化祭
〈期間〉11月25日(金)~27日(日)12時~17時(最終日は16時まで)
〈内容〉作品展示、防災展示、昭和30年代の岩瀬紹介、花やワイン販売など
*26日(土)は11時~12時に防災訓練を実施、18時~は3年ぶりに演奏会も開催します。また、25日・26日の2日間は、マイナンバーカード出張申請コーナーもあります。
*岩瀬自治会のウェブサイト https://www.iwapon.org/
【こども食堂】
その他の地域活動として、毎月第1土曜日(11時30分~13時)にときわ平こども食堂(松戸市金ケ作214 松戸聖パウロ教会 常盤平駅徒歩約10分)のお手伝いもしています。こちらは2年生が交代で参加しますが、毎月定期的に参加している学生もいます。
主に、子どもの遊びコーナー「バルーンアート」「スーパーボールすくい」などを担当しています。中には、バルーンアートに関する本を自前で購入して研究し、家でたくさん作って当日に臨む学生もいます。定番の「いぬ」「剣」のほか、子どもたちの注文に応えて「バラ」「いるか」なども作ります。
スーパーボールすくいは、すくい網は1人2枚まで、取れなくても3個あげるなどルールを決めて、子どもたちに楽しんでもらっています。スーパーボールの大きさや色も様々で、変わった形の種類もあり、子どもたちは夢中になって取っていました。
学生からは、子どもたちがとても喜んでくれるので、「楽しかった!」、「喜んでくれて嬉しかった!」という感想が毎回あがっています。
【UR常盤平団地との交流】
UR常盤平団地との交流は、今年度から本格的に始め、古本まつりの開催(10月22日・23日)と団地周辺の花のマップ作りを行いました。
古本まつりを開催するために、常盤平団地の住民の方々に、古本回収を呼びかけて古本を回収しました。常盤平団地自治会の前など2か所に回収ボックスを設置させていただいたところ、予想以上に本がたくさん集まり、ワゴン車3台分ぐらいの本を回収することができました。回収した本は全集、単行本、文庫本、新書、絵本、雑誌、漫画など多岐に渡り、内容も純文学、時代小説、エッセイ、ミステリー、実用書など様々です。
それらをサイズ別かつ作者氏名の五十音順に分類し、オゾン発生器で脱臭、カバーをふき、やすりで汚れを取る、といった準備をしました。
古本まつりの当日は、絵本の読み聞かせも行い、お土産(学生の制作した常盤平団地のお花マップ、しおり)も差し上げました。
2日間で約200名の来場者があり、大変賑わいました。
なお、これらの活動はUR都市機構と聖徳大学の連携協定に基づく活動の一環で、常盤平団地自治会も全面的に協力してくださっています。
【製菓・フードの名品づくり】
松戸の特産品を使ったお菓子作りもしています。今年は、「枝豆の大福」「二十世紀梨を使ったパート・ド・フリュイ」を開発し、将来製品化することができるよう、試作品を作っている段階です。
「枝豆の大福」では、松戸の戸張農園を訪ね、枝豆の特徴を聞き大福を作りました。餡はすりつぶした枝豆とホイップクリームを合わせました。
また、「パート・ド・フリュイ」とは梨のピューレにグラニュー糖と水飴を入れて煮詰めたもので、フランスでは古くからあるお菓子です。松戸産の二十世紀梨を使うことで、松戸の名品をアピールしたいと考えています。
過去には、和菓子峰月とのコラボレーションでどらやき「ときめく♡どらやき」を開発し、聖徳祭で販売したこともあります。
【聖徳祭の開催】
このような地域貢献活動の取り組みを、「第58回 聖徳祭」(文化祭)でも展示発表します。今年度の聖徳祭は、対面形式(学内来場)とオンラインのハイブリッド形式で実施します。テーマは「紡がれる聖徳の華~笑顔の新章~」で、女子大という華やかさと先輩が培ってきた伝統ある聖徳祭を「華」で表現しています。
新型コロナウイルス感染拡大予防のため、残念ながら対面形式は、学生・教職員・学生の保護者(原則、未就学児を除く)・卒業生・受験生に限定されますが、それ以外の皆さまはぜひホームぺージをご覧になり、オンラインで聖徳祭をお楽しみくださると嬉しいです。
総合文化学科でも、地域貢献活動の様子や発表会(活動報告会)を紹介する動画を作成します。また、授業で製作したお菓子や料理、洋服・浴衣等も紹介します。対面形式では、製菓を中心としたフードマネジメントコースの学生が、数量限定で焼き菓子とチョコレートの販売も行います。近い将来、どなたでも自由に参加できるようになりましたら、ぜひ学生が開発した名品を味わいにお越しくださいませ。
★聖徳祭
〈日時〉11月19日(土)・20日(日) 両日とも10時~15時30分
*聖徳大学ウェブサイト https://www.seitoku-u.ac.jp/
今回紹介させていただいたのは、短期大学部総合文化学科の活動の一部です。こちらの学科は、図書館司書・IT、国際観光・ホテル、フードマネジメント、ファッション・造形デザインのコースがあり、それぞれの分野で、それぞれの強みを生かした地域貢献活動を行っております。
ウキウキではこうした社会貢献を行っている地元の大学や企業様をこれからも紹介していきたいと思います。「私たちの企業、地域ではこのような地域活動に取り組んでいる」など、情報がございましたら、一度編集室までお声かけください。お待ちしております。 (UKIUKI編集室)
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