常行院六地蔵菩薩(松戸市二ツ木)
2023年11月3号 第697号
道端で出会う親しみを込めてお地蔵様と呼ばれる地蔵菩薩はおそらく日本人の誰もが知る仏でしょう。地蔵菩薩の信仰は末法の到来とされた永承7年(1052)以降急速に広まります。貴族のような作善功徳を積む余裕は無く生業の為に破壊殺生を避けられず、地獄は必定と考えられていました。地獄にまで赴いて救済蘇生身代わり受苦をもたらす地蔵こそ最も頼れる仏尊とされるようになります。国道6号線を土浦、柏方面に向かう二ツ木の地、北小金駅入口交差点手前右手に浄土宗二ツ木山般舟寺常行院があります。境内に入ると本堂前右手にずらりと六地蔵が立ち並んでいます。
平成2年8月吉日建立の六地蔵菩薩碑によりますと、当院の六地蔵菩薩は今から約二百三十五有余年前(宝暦年間)に建立されました。地蔵菩薩は大地があらゆるものを育てる力を持っているように人々の苦しみを救い願い事を叶えて下さる慈悲深い方、そして無数の分身に変化して衆生を救済するといわれています。六地蔵それぞれの地蔵名、六道、持ち物、印相が記され子供の守護仏として信仰されている。延命地蔵、二世安楽地蔵、子育て地蔵、とげぬき地蔵等々の地蔵様があります。と碑文は結ばれています。
全国至る所で24日を地蔵縁日とする事も子供と強く結びついた信仰の表れ。境内には他に日露軍馬紀念碑、征清軍馬紀念碑が建っています。二ツ木周辺の小金原は平安時代から江戸時代末期まで続いた放牧場でありました。碑は日清、日露の戦争に二ツ木より軍馬を送り出した史実を伝えています。 (ゴジラ)
◎所在地/松戸市二ツ木128
◎所在地/松戸市二ツ木128
この記事へのコメントはありません。