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eスポーツを楽しもう!!

2025年1月24日 第726号

 スポーツといえば、体全体を動かして戦うというイメージですが、コンピュータゲームを使って対戦をすることをeスポーツ(エレクトリック・スポーツ)と言います。多くの人が夢中になっていますが、最近ではシニアの参加も増えてきているようです。太鼓を叩いたり、車の運転をしたりと色々なゲームがあるようですが、まだあまり知られてはいないので、調べてまいりました。

大会は定期的に開催されています

 ベイシニア浦安主催、浦安市等が後援する「三世代eスポーツ大会」が、12月1日、浦安市まちづくり活動プラザの体育館で開催されました。4か所にゲーム機を設置し、三世代(小学低・高学年、中学生、その保護者、高齢者)が参加していました。
 種目は「太鼓の達人」と「グランツーリスモスポーツ」で、シニアが多く参加していて、中には孫に教えてもらいながら熱心にゲームをしている女性がいました。偶然にもその人は2024年ねんりんピックの千葉県代表となり、鳥取県で開催された全国大会に出場した方でした。大会の様子はNHKの朝の情報番組にも取り上げられました。
※参考/ねんりんピックは厚労省が毎年開催している全国健康福祉祭りの愛称。健康や福祉に関する多彩なイベントを通じ、高齢者を中心とする国民の健康保持・増進、社会参加、生きがいの高揚を図り~と厚労省のホームページに記載されています。

運転は難しい!
親子三代での参加、孫が先生です
ねんりんピックに参加中

 eスポーツ大会は画面に表示された点数を競い合います。大会はプレイヤーだけが頑張るのではなく、周囲の人達も声掛け応援をしていて、賑やかに盛り上がっていました。
 この大会を主催するベイシニア浦安(会員数3086名)会長、相原勇二さんに、他の地域に先駆け、いち早くシニアクラブにeスポーツを導入した理由をお尋ねしました。
 「持続可能なクラブの運営には、比較的若い世代の加入促進が不可欠で、それを期待してeスポーツにチャレンジした。
eスポーツは高齢になっても様々な世代と一緒に交流できる場を維持・広げる手段になる」と言っていました。

免許を返納しても運転を楽しめます
周りの人達も、応援しています
スタッフが手作りした暖簾、デイサービスの施設とは思えません

 eスポーツはデイサービスでも導入されているようで、今回市川市のリハビリ&フィットネスデイサービス「リハライフ市川」を訪ねました。
 スタッフ手作りの暖簾がかかった入り口は、一見居酒屋風でしたが、中に入ると様々なマシンが並び、利用者は筋トレ真最中。その中にゲーム機も置いてあり、二人ずつスタッフの応援を受けながら「太鼓の達人」の対戦をしています。画面に現れるマークに合わせて、トントンと叩いたり、ドドドドーと連打したり、また太鼓の淵をコンコンと叩いたりと忙しそうです。
 施設長の儀仁(ぎに)さんによると「ゲームは目と手や足、そして脳を同時に使い、かつ楽しいので、リハビリに相応しく、点数も記録できるので、励みになっている」とのことでした。
 80代のY・Kさんは5年以上、週に2回通っていて「運転ゲームは色々なコースや難度があるので、頭を使う」と言っていました。スタッフによると、「Y・Kさんのレベルはスピードは速く、難易度も高い」とのことでした。

机の様子から、そうとう使い込まれています
施設長と利用者さんeスポーツのスキルは相当ハイレベルだそうです


 千葉県ではeスポーツを取り入れている施設は少ないようですが、神奈川県の日本アクティビティ協会は、「健康ゲーム」としてその普及を応援しています。「ぷよぷよeスポーツ」は、プレイ中、脳が活性化し高齢者の認知機能低下予防に可能性がある。対戦することで相手を意識し、勝利したい気持ちが高まるドーパミン等の分泌が増え、脳のやる気や意欲を司る部分を活性化させる、との事です。

サロンの参加者老若男女を問わずプレイに夢中です

 松戸市の集会所で開かれた体験会では、「リハライフ市川」が、無料で機器の貸し出しやセッティングをしています。参加者17名はゲーム初心者ですので、健康ゲーム指導士の宮崎さんから丁寧な説明を受けてから、プレイを開始しました。宮崎さんの声を枯らしながらの応援を得て、最初は遠慮していた人達も、ほぼ全員参加しました。プレイ後には、「楽しかった、またやってみたい」という感想が多く、他にも色々なゲームがあると聞くと、「それもやってみたい」ということでした。それで次回は有料になりますが、eスポーツイベントを開催することが決まりました。
 儀仁さんは無料体験会を開く目的を「eスポーツをシニアに広めてチームを作り、浦安大会、県大会、そして全国大会にも参加したい」と語っていました。宮崎さんは「社会貢献がしたい」と言っていました。
 シニアの多くはテレビゲームを制限してきた世代ですので、あまり好印象がありません。しかし健康維持に有意義で楽しいツールと分かれば、抵抗なく受け入れられそうです。ベイシニア浦安会長の導入目的にもあるように、eスポーツを子どもや孫との共通の趣味にできたなら、高齢になっても楽しい日々が待っているかもしれません。(まーちゃん)

スタッフは声を枯らしながら、熱心に指導しています

リハライフ市川/市川市北方 TEL047-711-1025

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