帝釋道の石碑(東京都葛飾区)
2026年2月13号 第751号

今回紹介するのは『帝釋道』という石碑です。令和4年、「旧街道を歩こう!旧水戸街道、千住~松戸宿編」という一面企画を取材した時には、その存在に全く気づきませんでした。場所は、旧水戸街道と新金貨物線が交差する「浜街道踏切」付近。地蔵や石碑が集まる場所の一角に、いびつな形の石碑が立っています。よ~く見ると「帝釋道」の大きな文字と、上部には指さしマークが刻まれているのがわかりました。実は石碑が立つ場所、Y字路になっていて、左手は金町方面に続く旧水戸街道ですが、右手に進むと映画「男はつらいよ」の舞台で有名な柴又帝釈天に通じています。現在の地図を見ても、その地点から柴又駅近くまで、なだらかなカーブを描いて道が続いている様子がわかりますよ。つまりこの石碑は、分岐点(追分)に立つ道路標識で、帝釈天参拝客のための案内板だったんですね。さらにじっくり石碑を観察すると、帝釋道の文字の右に「東京日本橋区浪花町」の地名や、下には数人の氏名が刻まれています。日本橋区について調べてみると、明治11年から昭和22年まで存在した地名だと分かりました。恐らく石碑が立てられたのは江戸期ではなく、明治期以降でしょう。それにしてもなぜ、あえてこんないびつな形の石を選んだのか(デザインにしたのか)、その理由が気になります(笑)。(パイン)

















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