小金原公園竣工記念碑(松戸市小金原)
2021年6月11日号 第639号
小金原公園にはシンプル美の四角錘台型竣工記念碑が建っています。裏面には事業名称、日本住宅公団松戸都市計画北小金土地区画整理事業、事業面積230ha、事業期間昭和39年4月~46年3月。平安時代から江戸時代終りまで続いた野生馬の放牧場であった小金原は別に小金牧40野里とも言われ6牧場からなる広大な原野の呼び方で、現在の小金原団地エリアはその6牧場の一つ中野牧と呼ばれていました。江戸時代には8代吉宗、11代家斉、12代家慶と将軍お鹿狩りが行われたと伝えられています。
小金原団地は昭和49年に完成した大団地です。計画的に街路樹が配置されていて、たいわんふう、あめりかふう、にせあかしあ、いちよう、さくら、やえざくら通りと街路樹が道路名になっています。あめりかふう通りに面して創建が戦国時代の元亀2年(1571)曹洞宗万福寺。境内に建立されている伽藍新築之記(昭和48年7月8日)によりますと旧伽藍は享保6年(1721)に建立され、爾来数星霜地元の壇那の護持により茅葺の風雅な姿を閑寂な農村に調和させてきたが付近の急速な都市化現象により旧来の堂宇保持が困難となった…昭和48年2月近代洋風建築に和様寺院建築を調和させた伽藍の竣工を見るに至る。と諸行無常を感じる記が刻まれています。
環境の良い現在の小金原の一角に佇み古略図を見ながら、ふとはるか昔に思いを致した。中野牧両端を水戸、木下両街道が通っている、広大な牧に迷い込み途方にくれた旅人はいたのであろうか。(ゴジラ)
◎所在地/松戸市小金原6-10
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