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石碑めぐり 201

福昌寺 寛永二年銘庚申塔(松戸市幸谷)

2020年11月20日号 第626号

福昌寺は1577年開山の曹洞宗の寺。本堂向かいの観音堂には「十一面黒観音」が祀られ、松戸市指定文化財「幸谷観音野馬捕りの献額」が掲げられています。市の指定保護樹木モッコクの大木など木立に囲まれ、石造物に歴史を感じる境内。周辺は縄文時代後期の貝塚として、埋蔵文化財包蔵地を示す「観音下遺跡」標識柱が建っています。
 観音堂右手前の三基の石造物のうち左端の板碑は、今年4月、庚申塔としては市内4件目の市指定文化財に指定されました。この碑には寛永二年(1625年)の紀年名が刻まれ、現状では県内最古の庚申塔とされています。古色蒼然としたこの庚申塔の銘文は肉眼ではほぼ判読できず、四百年近い時の流れを感じます。
 道教に由来する庚申信仰は江戸時代には民間信仰として拡がりました。60日に一度の庚申の夜、人間の体内に潜む三尸(さんし)の虫が人体を抜け出し、天帝にその人の罪を告げるのを防ぐため、寝ずに過ごす庚申待ち(庚申講)が行われました。
 さまざまな願いを込めて建てられた庚申塔。松戸市教育委員会によると、この庚申塔は山王廿一社信仰と庚申講との関わりを示す初期の例で、歴史資料として価値の高い貴重な石碑だそうです。
(Nono)

寛永二年銘庚申塔
福昌寺観音堂

※所在地/松戸市幸谷179 福昌寺幸谷観音堂境内
※主な参考資料/「松戸市石造物遺産」

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