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石碑めぐり 232

再建寄附人名碑(松戸市本町)

2022年3月11日号 第657号

 松戸市本町21。松戸駅西口高架橋近くビル街の片隅に石組囲いに守られ、みちびき不動尊が建っています。この小さな社隣に建つ再建寄附人名碑大正12年7月吉日には賛同者氏名金額がビッシリ刻まれています。社扉に説明書が貼られています。
 天明3年(1783)の浅間山大爆発の折り、大雨で増水した江戸川を夥しい死体が流れるのを見て死者の霊を慰めたいと青木源内が提案した「成田山へ参詣の道しるべと衆生済度の願いをこめ街道を旅する人の安全祈願にお不動様の石塔を建立しよう」かくて成田山みちびき不動尊と名付けられました。揺るがぬ心を表す磐石という岩の上に座りあらゆる迷いを絶つ右手に剣、左手に人を正しい道へ導く羂索縄を持ち災難障害を焼きつくす火炎を背負った大日如来の化身であるお不動様。 
 さて、天明3年の浅間焼け旧暦4月8日新暦5月9日に最初の大爆発が起こり、以後長期間に渡り度々爆発を繰り返した。イタリアベスビオス火山大噴火、火山灰溶岩等により生き埋めとなってしまったポンペイ。浅間白根火山ルート鎌原村も同じ様な運命をたどった為日本のポンペイと呼ばれている。鎌原村はこの時発生した時速90~100キロスピードの粉体流という特殊な溶岩の流れの為村ごと押し流されそのまま吾妻川まで運ばれ利根川上流を通って最終的には銚子沖太平洋と関宿江戸川に流れて東京湾へと行ったと言う。浅間は大爆発の脅威、悲劇の歴史と同時に豊かな恵み文化を育んだ存在である。
「火の玉を抱へて眠る浅間山」朝日新聞2月2日掲載の一句
(ゴジラ)

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