特集記事

2023年 鶴見線の旅!

2023年7月7日 第689号

先日、2011年12月2日号の1面で、鶴見線を取り上げた記事を読み返しました。その当時、記者は鶴見線に夢中で、週末になれば一眼レフカメラを持って、何度撮影しに出掛けたことか……。あれから12年の月日がたち、「あれ程大好きだった鶴見線は今、どうなっているのだろう?」と思うといてもたってもいられず、この度、久々に鶴見線を取材することに決めました!

「鶴見駅」木製ベンチ

 記者がなぜ鶴見線を好きかと言うと、訪れる度にまるで都会の中の異次元に迷い込んだような気分になれるからです。初めて訪れた時、「都会のJR線の駅でなぜ、ここまでレトロが残っているの?」と、とにかく驚きました。例えば、鶴見駅ホームにある古い木製のベンチは、一体いつからあるのでしょう?
 さらに3両編成でのろのろ走るローカルっぷりや、貨物の廃線風景が味わい深く、何かと記者のテツ(鉄道ファンの名称)心を揺さぶる路線なのです。

【鶴見駅からスタート!】

 日暮里駅で京浜東北線に乗り換えて約45分、久しぶりにやってきました鶴見駅。鶴見線のホームは2階にありますが……、えっ!名物「のりかえ改札」がなくなっているではありませんか!と、いきなりマニアックな話題でスイマセン……。 かつて鶴見駅ではJR線同士の乗り換えにもかかわらず改札を通過する必要がありました。理由は、鶴見線の各駅が無人なので鶴見駅で精算をするためです。近年キャッシュレス化が進み、なんと各駅の自動券売機もすべて撤去。ゆえに、鶴見駅以外の鶴見線の駅では、ICカードにチャージができないので要注意ですよ。

【即タイムスリップ! 国道駅】

「国道駅」で、昭和初期へタイムスリップ!

 全国でもトップクラスの有名駅でしょう!橋上駅で、ホームから改札へ階段を降りると……、昭和初期へタイムスリップ!国道駅の開業は、鶴見臨海鉄道時代の昭和5年。その当時とほぼ変わらない様子が今も見られます。「ここだけは変わらないでほしい!」と願い下車しましたが、ひと安心。第二次世界大戦中、米軍機による機銃掃射痕もしっかり残っていました。駅名の由来は、国道の隣にあるから。ストレートで最高です(笑)。

分かります?「国道駅」に残る機銃掃射痕

【總持寺(そうじじ)と 本山駅】

「本山駅」プラットホーム跡

 突然ですが記者は曹洞宗です。数年前、父親が亡くなった際、初めて知ったのですが……。最近、曹洞宗の大本山「總持寺」が鶴見駅の近くにあると知り、この度、御朱印目当てに初めて立ち寄ることに。さすが大本山とあって境内は広大で、御朱印をいただく場所を探すのにひと苦労しました。その日は国道駅から徒歩で訪れたのですが、実はその昔、鶴見線に總持寺参拝客のための門前駅があり、それが「本山(ほんざん)駅」。太平洋戦争により廃駅になり、鶴見駅を出発してすぐにプラットホームの遺構を見られますので見逃さないように(笑)。

【海芝浦支線の分岐駅、浅野駅】

「浅野駅」海芝浦支線ホーム

 鶴見線は沿線の京浜工業地帯に勤務する通勤客の利用が多く、日曜、鶴見小野駅以降はガラガラ。記者が次に向かうのは、国道駅と並んで鶴見線の有名駅「海芝浦駅」。鶴見駅から直通電車に乗れなかった記者は、海芝浦支線との分岐である浅野駅で下車します。ちなみに10時を過ぎると1時間に3本とローカルになる鶴見線。また、鶴見線の各駅では構内放送がありませんので、時刻表をしっかりと把握して乗り遅れには注意してください。

 浅野駅で待つこと20分、ようやく海芝浦駅行きの電車がやってきました。そこそこの乗客がいますが、途中の新芝浦駅で降りるはずがありません。そう、お目当ては記者と同じ終点の「海芝浦駅」です。

鶴見線205系

【駅構内から出られない 都会の秘境駅!】

定番「海芝浦駅」での撮影構図

 浅野駅を出発して、次に停車する新芝浦駅は運河の隣にあり、海を感じられる駅ですが、終点の「海芝浦駅」には敵いません。駅ホームの隣は本当に海(東京湾)!ここで記念撮影をすると誰もが「右に電車、真ん中はホーム、左に海」という構図になるハズです。そして海芝浦駅の特徴は会社私有地内なので、一般客は駅構内から一歩も出られない「まさに都会の秘境駅」!記者が訪れた休日、11時1分に到着した電車は15分後に鶴見駅へ折り返しますが、次に電車が来るのは1時間以上先!海が眺められるといっても飽きますよね?その時、やはり全員が折り返し電車に乗車しました(笑)。

【浜川崎駅から徒歩で昭和駅、扇町駅へ!】

 次に浅野駅から浜川崎駅へ。駅舎は繋がっていませんがJR南武支線の乗り換え駅です。鶴見本線の終着駅は扇町駅ですが本数が少なく、いつも記者は浜川崎駅から扇町駅まで徒歩で移動していました。産業道路に出て、川崎港郵便局を通過し、扇橋方面へ。扇町駅に向かう途中、昭和駅に立ち寄りましたが、レトロな木製駅舎から簡素な駅舎に建て替えられていてショック(泣)。

JR線同士なのに駅舎が離れている「浜川崎駅」
新しくなった「昭和駅」駅舎

【猫の駅、扇町駅】

猫がまったり「扇町駅」

 終点の扇町は、なんと言っても猫の駅。この日、訪れると3匹が構内で昼寝中。そしてちょうど電車が到着しましたが、3分後には折り返し、駅構内は記者と猫だけに。
 次に電車が来るのは2時間後。のんびりするのも良いけれど、この日はスケジュールを考えて、再び徒歩で浜川崎駅まで戻りました。

【武蔵白石駅から 大川駅へ】

武蔵白石駅

 浜川崎駅から再び電車に乗り、武蔵白石駅へ。ここも駅舎が新しくなっていましたよ(泣)。ここで降りた理由ですが、分岐する大川支線の終着駅大川へ向かうためです。その大川駅に行く電車ですが、なんと朝夕1本しかありません!鶴見線で最も電車に乗って訪れるのが難しい駅なんですよね。歩いていくのであれば、武蔵白石駅で降りるのがベスト!駅構内には親切にも当駅から大川駅へ向かう簡易的な地図が貼られていました(笑)。道中、運河に架かる大川支線の橋梁に国道駅と同じく米軍機による機銃掃射痕があるので探してみてください。
 橋を渡れば大川駅はもうすぐで、鶴見線きっての秘境駅の駅舎は……、変わらずの様子でした!工場地帯にたたずむ掘っ立て小屋のような大川駅。歩いて来る(歩きの方が手っ取り早い)価値ありですよ!

大川支線橋梁に残る機銃掃射痕
まさに都会の秘境駅「大川」

【安善駅の貨物】

安善駅

 鶴見線内に残る貨物専用線は、今やほぼ廃線状態。残るは安善駅のホームから見られるタンク車、通称「米タン」のみでしょうか?安善駅と青梅線拝島駅間で運転される貨物列車で、安善駅付近にある鶴見貯油施設から、米軍横田基地へ航空機燃料を輸送しています。運行本数は大分減ったようですが、この日も貨車は見られました。  (パイン)

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