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千葉県内の「秘境駅」を訪れる!

2020年8月21日 第620号

こんな時期だからこそ千葉県の良さを再発見!今回は、鉄道シリーズ。千葉県西・東地域にある“秘境駅”と言ったら大げさですが、ひっそりとした風情ある駅をご紹介します!

【JR成田線「東我孫子」駅】

我孫子駅は知っているけど「東我孫子」駅は知らないという方、多いと思います。我孫子からJR常磐線と分岐して成田へ向かうJR成田線(我孫子支線)の無人駅。 日中の運転本数は1時間に2本だから、すぐ側のJR常磐線「天王台」駅の利用が断然便利。
駅前は天王台駅に比べて雲泥の差で、何もありません…。珍しいのは2面2線「上下方向別単式ホーム」!都心近郊のJR線で、駅舎なしのホームだけが住宅街にポツンとある感じが、まるで路面電車の駅の様で、物凄く哀愁を感じます。妙に目立つゴルフをモチーフにした駅表示板は、近くにゴルフ場があるからです。

まるで路面電車の駅の様、「東我孫子」駅。

【JR成田線「下総松崎」駅】

松戸市民でJR成田線(我孫子支線)と言えば、成田空港へのアクセスに利用されると思いますが、国際観光都市成田からひと駅隣の「下総松崎」駅をご存知でしょうか?沿線内で、最も田舎風情漂い、松崎と書いて「まんざき」は、絶対読めません!木造の駅舎を抜けて、屋根のない長いホームに出れば、そこから見渡せる田園風景はまさに絶景で、稲穂が黄金色に輝く時期は、本当心打たれます。時が止まったような駅には、SLや少編成の気動車が似合いそうですが、しっかり上野や品川に向かう長編成の近郊電車がやって来ます(笑)。

JR成田我孫子支線で、最も田舎風情漂う「下総松崎」駅。

京成成田空港線(成田スカイアクセス)「成田湯川」駅】

田舎風情な下総松崎駅から、さほど離れていない地名も同じ成田市松崎に近年できたのが「成田湯川」駅。こちらも松戸市民ならば成田空港への交通手段としてお馴染み京成成田空港線(成田スカイアクセス)唯一の駅で、下総松崎駅のレトロさに比べて、真逆の近代的な駅舎にビックリします。ですが、成田ニュータウンの北端に位置し、開発途中の駅前には何もなく、この駅を利用する人がいるのかと疑うほど人気はありません…。
 さらに驚きは、発券機の運賃表を見ると、隣の駅に行くのに現金で470円掛かること!物凄い高額な初乗りですよね。

立派な駅舎なのに人気がない「成田湯川」駅。

【京成本線「大佐倉」駅】

何度か取材で取り上げた東京都足立区にある東武スカイツリーライン「堀切」駅に匹敵する“都心近郊にある田舎駅”として、以前から勝手に注目してたのが京成本線「大佐倉」駅。過去に一度だけ成田から市川に向かう京成線利用時に通過したことがありますが、車で訪れたのは今回が初めて。ちょっと前、2018年の記録では、京成線で最も乗降人員が少ない寂しい駅とのことで、狭い道を通り辿り着いた駅周辺の秘境っぷりは、なかなかの感動ものです。
 取材時は構内踏切がある懐かしい駅に都営地下鉄の最新鋭車両がやってきたりと、そのギャップが何とも不思議で、見ていて飽きず、時間に余裕がある時、また訪れたいです。近所には「続日本100名城」に選ばれた千葉氏後期の本拠地「本佐倉城」跡があり、駅には記念スタンプが置いてありました。

森林に囲まれた「大佐倉」駅。

【JR総武本線「南酒々井」駅】

主要県道から駅前に向かう際、なぜかナビが誘導してくれず、中途半端な案内板を頼りに細い道を抜けて、どうにか辿り着きました。城下町佐倉の隣の駅なのに絶望的に寂しく、秘境度が高い無人駅です。何もない駅前で聞こえるのはウグイスの鳴き声にセミの合唱、自転車置き場や電話ボックス、駅舎内、至る所で野良猫が人気を恐れずに昼寝をしていました。
また駅からさほど遠くない場所に酒蔵があり、酒好きの記者は我慢がならず立ち寄りましたが、なかなかのおすすめスポットですよ。

野良猫がくつろぐ「南酒々井」駅。

【芝山鉄道「芝山千代田」駅】

芝山鉄道は、2・2kmの「日本一短い鉄道」として有名です(実際は違うらしいのですが)。過去に一度、鉄道に乗って芝山千代田駅を訪れたことがあり、東成田駅から芝山千代田駅までの乗車時間はたったの4分、空港警備の関係で、警官が乗車するちょっと緊張感ある鉄道です。
 終点「芝山千代田」駅で線路はプッツリ切れていますが、九十九里方面まで延伸する計画はどうしたのでしょう?人気のない駅前ロータリーには、シュールな埴輪のモニュメントが見られる他には、特出したものは何もありませんが、改札口で乗車記念証明書を
いただけます。気をつけたいのが芝山鉄道、IC乗車券が使えず、本数が少ない!それでも訪れます?(笑)

日本一短い鉄道の「芝山千代田」駅。

【JR鹿島線「十二橋」駅】

初めて訪れた時、この駅を利用する乗客がいるのかと本気で思いました。鹿島線は、千葉県有数の観光地小江戸佐原から香取駅を通過後、成田線と分岐して利根川の長い鉄橋を渡り、あやめ祭で有名な茨城県の潮来を通り、鹿島神宮で有名な鹿島方面へ続くJR線です。
 その途中、香取市の水郷地帯にて真っすぐな高架単線に突如ポツリとある無人駅が「十二橋」駅で、行ったら分かると思いますが、本当に何もない寂しい駅です。しかし、ホームからの眺めはド肝を抜かれる絶景!車で行かれる際、十二橋駅へは、駅案内板がないと思うので、気を付けて行ってください。 (パイン)

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