日枝神社(松戸市和名ヶ谷)
2023年12月15日号 第700号
日枝神社には、大橋の胡禄神社、上本郷の風早神社・明治神社とともに獅子舞が継承されています。中でもここ、和名ヶ谷の日枝神社は最も古くからあると言われていますが、いつからなのか、またどこから伝えられたものかは、わかっていません。松戸市教育委員会が境内に設置した立て札によると、天明年間(1781~)に地震や飢饉があったとき、代官だった倉橋伝助が、みこし、獅子舞を奉納したとされているそうです。かつては、獅子舞に関する巻物があったようなのですが、上本郷や市川の国府台などに伝えに行っている間に紛失してしまったのだとか。なので、地域の方々によって舞の形式のみが今日に至るまで伝えられています。獅子舞は、五穀豊穣や厄除けの願いを込めて舞われるので、そのような役割があるのではないでしょうか。
日枝神社の三匹獅子舞は、五人の笛、白い髭と角ばったツジ入りのツボを蓄えた親獅子、角と髭のない女獅子、黒い髭と金色に輝く丸い角を備えた兄獅子、そして自由奔放で、いわば道化役の猿を中心に総勢十七人で構成されています。およそ二時間。見ごたえのあるこの獅子舞は9月に行われます。階段を上って鳥居をくぐると、すぐに遊具のある児童公園になっています。境内は思いのほか広く、本殿近くには広場もあって、この日は近所の方々がゲートボールに興じていました。 (ミイ)
※参考文献/松戸史談 第50号
◎所在地/松戸市和名ヶ谷822
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