特集記事

久々の低山ハイキング!夕日のきれいな東の京都、足利へ

2021年12月17日 第652号

北千住から東武線特急にゆられ約1時間、訪れたのは京都に似ている景観から「東の京都」と呼ばれる足利市。駅近く市内の中心には渡良瀬川が流れ山々も側にあり、ハイキングへのアクセスが良好です。なかなか行けずの低山ハイキングでしたが、今回は2018年暮れの鋸山以来、久々のハイキングレポートをお届けします。

【東武特急に乗って足利へ】

足利市街地へは東武線特急「りょうもう」号の利用をおススメします。利点は松戸から北千住駅で一度だけの乗り換えで済み、さらに1時間40分程でアクセスが可能なこと。JR松戸駅から東武線足利市駅まで特急料金を合わせたICカード利用交通費は往復4344円になります。尚JR線のお得切符「休日おでかけパス」を利用すれば大人2720円の運賃で往復できますが、JR線内での乗り換えの多さと片道3時間程の時間が掛かります。東武特急のチケット購入は前日にスマホで座席指定も可能で大変便利。記者は朝7時台のりょうもう号を利用しました。
 東武線北千住駅の特急ホーム入口側の売店で駅弁を購入して車内で食べれば旅情が一層高まりますよ!

東武線特急「りょうもう」号

【渡良瀬橋を渡って足利織姫神社へ】

この度、足利を登山の場所に選んだ理由は①低山②初体験③最寄り駅からアクセス良好、そして久し振りに足利市内を流れる渡良瀬川に掛かる「渡良瀬橋」を訪れたかったからです。御存知な方は多いと思いますが、渡良瀬橋を題材にした名曲が好きで、初めて一眼カメラを購入した時、風景撮影の練習に訪れた地が足利でした。夕日に染まる渡良瀬橋や街並みを見て、切ない歌詞への思いを募らせながら熱心に撮影したのも10年以上前。今回は登山がメインなので重たい一眼は置いてきましたが、再び夕日に染まる渡良瀬橋を見ることができたらラッキーです。足利市駅から徒歩で数分、やはり渡良瀬橋は情緒たっぷり!川のせせらぎにうっとりしてしまいましたが、夕刻に再度訪れるとして橋を渡り、登山道の入口「足利織姫神社」へ向かいました。

足利織姫神社の社殿

【天狗山ハイキングコース】

足利織姫神社の境内

足利織姫神社は山の中腹に位置し、境内からは関東平野が一望できます。記者が訪れた際は富士山も見えました。久々に書置きではない御朱印をいただき気分も上々!境内裏からスタートする「天狗山ハイキングコース」は両崖山(251m)と天狗山(259m)の尾根を通る全長5㎞の低山コース。織姫公園を通り抜ければ、いよいよ本格的な登山道となり、そこから両崖山の山頂までは1㎞弱の道のりです。いざ登り始めると岩場や急斜面がそこそこあって結構きつい!ですが山頂までは所々に休憩できる場所があるので無理をせずに進みましょう。そして高度が上がるに連れて足利の街だけではなく関東平野のパノラマ風景が眼下に広がり思った以上に絶景が拝めて、これぞまさに低山登山の醍醐味!それはもう感動しますよ!景色を楽しみながら登ること約50分で両岸山の山頂に到着しました。案内板によると山頂は、かつて足利城本丸跡だったようですが、今ではその名残はありません。

「天狗山ハイキングコース」での絶景
「両崖山」山頂

【天狗山の山頂へ】

天狗山へは多少険しい道もアリ

続いて天狗山の山頂を目指します。この先、登山客はまばらで道も険しくなり、案内板が少なく多少不安になりました。さらに山頂に近づくにつれて予想もしない展開が待ち受けていたのです!なんと、ロープを伝って登らなけらばならない急な傾斜が2カ所もありました!迂回路も選択できたのですが、せっかちな記者は近道な急傾斜を選択!結果それが、かなりの体力消耗に…(泣)。苦労して辿り着いた山頂は狭くも登山客で賑わいを見せていました。そして山頂からの眺望は、最高!まさにこのコースのハイライトです!その後は山を下りますが、悪路が続き思うように進めません。汗はダラダラ、膝はガクガク、喉はカラカラで記者はついにストックを使わねば進めなくなりました。山を下りきった時には飲料も底をつきて、低山だからと甘く見た己をつくづく恥じました。

「天狗山」山頂からの眺め
「天狗山」山頂からの眺め

【鑁阿寺(ばんなじ)と足利学校】

市街地には趣きのある銭湯や古い建物が多数アリ
国宝「鑁阿寺本堂」

山を降りた地点は足利織姫神社よりやや西の常念寺。そこから東へ進み「鑁阿寺」を目指します。道中、東の京都と呼ばれる市街地には趣きのある銭湯や古い建物が随所に見られました。そんな街中にある「鑁阿寺」は足利氏の館跡で、寺は鎌倉時代、足利氏により創建されました。境内には国宝の本堂や国の重要文化財に指定された貴重な建築物など実に見所が多いのですが、記者が真っ先に向かったのは「大日茶屋」。旅先でその土地特有のグルメを味わうのはいつも楽しみ。でもA級は無理なのでB級グルメを楽しむのが記者のモットー!足利のB級グルメ「ポテト入り焼きそば」と「足利シュウマイ」を一緒に食べるならば大日茶屋がベストだったのです。
焼きそばは、しつこい程濃い目なソースの主張が逆に気持ち良く、シュウマイは本当に素朴で、まさにB級!幼き頃に駄菓子屋に通い詰めた懐かしい日々を思い出しました。 お腹を満たし御朱印も書いていただき、次にすぐ側にある「足利学校」を訪れました。日本最古の教育機関と言われる場所だけに訪れた後は記者も多少頭が良くなった気がします(笑)。

足利シュウマイ
ポテト入り焼きそば
日本最古の教育機関「足利学校」

【助戸東山コース】

 実は登山はまだ終わっていません。足利学校を出た後は「助戸東山コース」へ向けて国道293号線を北上し、そこそこ歩いて登山コースの出入口「助戸東山町切通し」に到着。東山を登る標高116m、全長1・3㎞の登山コースは、記者が体験した低山登山の中では最も低く最短なコースです。それでも入口からハードな急坂が続き、かなりバテるも30分程でゴールの定年寺に辿り着きました。これにて足利登山は終了!レトロな洋風木造駅舎のJR足利駅を通過して再び渡良瀬橋へ向かいます。

助戸東山コースからの眺め
レトロな駅舎の「JR足利駅」

【お土産を買うならば「あし・ナビ」で】

お土産を買うなら「あし・ナビ」で

午後4時を過ぎて渡良瀬川の土手を歩いていると日はどんどん傾いていきます。渡良瀬橋に着いた頃には橋が夕日に染まる良い感じになりました。この風景を見るだけでも来た価値があります。夕日がきれいな足利の景色をたっぷりと堪能して、最後は足利市駅にある「あし・ナビ」でお土産をガッツリ購入!市内をくまなく回りたい人は、ここでレンタサイクルを利用すると良いですよ。帰りの特急車内にてこの度の取材をねぎらい缶ビールを一本飲んだらいつしか寝てしまい、あっという間に北千住駅に到着。松戸へのアクセスも良く、足利の低山登山は本当におススメです!
(パイン)

夕日に染まる「渡良瀬橋」
夕日に染まる「渡良瀬橋」

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