2026年7月24日 第762号
信州諏訪を訪れるのは、20年以上ぶり!今回は、特急あずさ号を利用。上諏訪駅近くの温泉宿に一泊し、酒蔵や諏訪大社をめぐる旅を紹介します。
【新宿駅で、あずさ号に乗車!】

諏訪へ行くなら特急あずさ号で!JRえきねっとの「在来線チケットレス特急券(トク割)」の利用でお得に乗車できますよ。乗車券は交通系ICカードでピッとタッチするだけ。上諏訪駅までは、新宿駅から2時間ほどの列車の旅。そして列車旅の醍醐味といったら、気兼ねなくお酒が飲めること!車内販売もあるのですが、念のため新宿駅の駅弁屋で、つまみになりそうなお弁当とお酒を調達しました。12時発のあずさ号に乗り込み、さっそく乾杯。平日の昼間、車窓の向こうで忙しそうに行き交うスーツ姿の人々を眺めつつ飲む一杯は、なんとも言えない優越感を味わえますね(笑)。

【都会を抜けて山間部へ】
立川駅までは中央線を走る列車の本数が多いため、ゆっくり進みます。高尾駅を過ぎると勾配を加速し、小仏トンネルを抜けて山間部へ。国道20号線や桂川と並走し、笹子などの長いトンネルを抜けた先はもう勝沼。大きくカーブを描いて山を下る車窓いっぱいに、甲府盆地を見下ろす絶景が広がります。この車窓風景を楽しむため、今回は進行方向左側の座席を確保しました。甲府駅を過ぎたあたりでお酒を飲み干し、心地よい揺れに誘われてしばしうたた寝。ふと目を覚ますと、列車は茅野駅に差し掛かっていました。次はいよいよ目的地の上諏訪駅です。
【まずは酒蔵めぐり!】

上諏訪駅ホームに降り立つと、旅情あふれる雰囲気がいい感じ。しかも上諏訪駅には、構内に無料で利用できる足湯があるのです!でも足湯への入浴は後回し。記者は改札を出て諏訪市観光案内所へ。ここで事前予約していた「いつでもごくらく酒蔵めぐり」のセットを受け取ります。巾着袋の中には記念グラス、シール台紙、はがき(クーポン)が入っています。係の方から詳しい説明を受け、いざ酒蔵めぐりへ!なんと上諏訪駅周辺には5つの酒蔵が点在し、一番遠い「真澄」でも駅から徒歩15分ほどというアクセスのよさが魅力なのです。この日は残念ながら一蔵(本金)が臨時休業でしたが、別蔵でワンカップ酒を受け取れるありがたい救済システムが用意されていました。なお、お酒に強くない方も、試飲の代わりにこのシステムを利用することが可能です。一軒目に向かったのは、近所のスーパーでも見かけるお馴染みの「真澄」。店員さんに台紙に貼るシールをもらって、はがきにはスタンプを押してもらいます。あわせて試飲用のコイン5枚と、専用のカップ収納ケースを受け取りました。自動試飲機にコインを入れると、20ミリリットルほどの日本酒が味わえるシステム。「横笛」「麗人」「舞姫」と酒蔵をめぐるうちに、車中で飲んだお酒も手伝って、すっかりほろ酔い気分に。それだけでなく特性の巾着袋と試飲カップの収納ケースを持ち歩いて移動するので、すれ違う人には「のん兵衛」だと一目でバレてしまいます(笑)。酒蔵巡りが終わった後は、諏訪湖畔で心地よい風に吹かれてひと休みし、ホテルへチェックイン。記者が泊まったホテルは、上諏訪駅から徒歩5分という好立地に加え、部屋からは諏訪湖を一望できる絶好のロケーション。しかも温泉浴場完備で、朝食付き一泊6000円台という驚きのコスパ!温泉でさっぱりした後は、夕食もとらずにぐっすり眠ってしまいました。


【諏訪大社をめぐる】
翌日は、諏訪大社巡りへ。諏訪大社が4社からなることをご存じでしょうか。すべて諏訪湖周辺に位置し、車なら簡単に回れますが、今回は公共交通機関のみでの移動です。前日に観光協会でいただいたバスの時刻表が、とても役に立ちました。まずは上諏訪駅からバスに揺られること約30分、上社・前宮を参拝。境内は、4社の中で最も質素でありながら神秘的な雰囲気が漂います。本殿の四隅には御柱がそびえ立ち、そっと触れて自然のパワーを分けていただきました。もちろん御朱印も忘れません。4社すべての御朱印を集めると、記念品がいただけるんですよ!続いては徒歩で上社・本宮へ。前宮に比べると格段に広く、重要文化財の建造物が多く見られます。隣接する法華寺には、なんと吉良上野介の息子である吉良義周の墓が。赤穂事件で重傷を負った彼は、事件当日の対応をとがめられて改易。配流先の諏訪藩で21歳で亡くなったのです。参拝後、バスの時間まで少し余裕があったため、周辺のお店で五平餅を堪能。しかし、ここでは蕎麦を食べるべきでした。実は諏訪周辺の蕎麦屋は15時で閉まるケースが多く、見つけたら早めに入るのが鉄則ですね。


【家康の息子】

上諏訪駅へ戻れば、楽に蕎麦にありつけたかもしれませんが、少し寄り道を。「ヨットハーバー前」バス停で下車し、高島城が建つ高島公園へ。園内にある諏訪護国神社を参拝し、意外に時間がなく城見学はパス。次に旧甲州街道沿いにある「貞松院」を訪れました。ここには徳川家康の六男・松平忠輝の墓があるのです。彼も諏訪の地で数奇な運命をたどった人物で、父・家康に疎まれ、兄・秀忠の時代に改易。諸国を転々とした後、諏訪で58年間を過ごし、92歳の天寿を全うしました。織田信長、豊臣秀吉、家康へと渡り、生母の茶阿局を通じて忠輝に贈られた名笛「乃可勢(のかぜ)」もこの寺院に所蔵されています。その後、上諏訪駅から下諏訪駅を目指しますが、地方路線は列車の本数が少なめ。ここで待ち時間を利用して、駅構内の足湯を楽しみました。一昔前は露天風呂だったというから驚きです。のんびり温まった後、各駅停車に乗り込み、一駅隣の下諏訪駅へ移動します。


【旧中山道の面影と、下社めぐり】
下諏訪駅から下社・春宮への道のりは、2回曲がるだけの分かりやすいルートですが、実際に歩を進めると想像よりも距離を感じます。それでも、ようやく辿り着いた春宮の静寂に包まれた堂々たる佇まいを目にすると、道中の疲れもすっと吹き飛びました。残るは1社、徒歩で向かいます。風情ある小路をのんびり歩いていると、歴史を感じさせる古い建物がちらほら。スマートフォンの地図アプリで確認すると、そこは旧中山道下諏訪宿の道筋で、甲州街道と中山道が合流する交通の要衝だったのです。後で知りましたが、周囲には歴史遺産が数多く点在します。その歴史ある街道がクランク状になった突き当たりに鎮座しているのが下社・秋宮で、こちらも立派。無事に最後の御朱印をいただき4社巡りの記念品をゲット!達成感に浸りながら、下諏訪駅へと戻りました。


【信州蕎麦を食べる!】
帰りは上諏訪駅19時発のあずさ号に乗る予定ですが、どうしても信州蕎麦を諦めきれません。開いているお店はないかと駅前を探してみたところ、17時から営業する食堂を発見。なんとか信州蕎麦を味わうことができて一安心です。それでも列車の時間まではまだ余裕があったため、数軒隣の居酒屋へとハシゴ。旅の思い出を振り返りながら軽くグラスを傾け、まったりとした時間を過ごした後、東京への帰路に就きました。
(パイン)


















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